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静電容量センサの原理

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アトライズヨドガワでは、静電容量センサを活用した製品開発のサポートを行っています。

こちらの記事では、その静電容量センサの原理と実際の製品事例をご紹介いたします。

静電容量センサとは

静電容量センサは、”電界”を利用したセンサで、感度次第で直接触れることなく非接触センサとして利用できます。

さらに物体の存在や位置の検出などにも応用できる技術です。

センサから発している電界に物体が近づき“静電容量が変化する”ことで導体である金属、誘電体である水、油、ガラス、プラスチック、紙など様々な物体の検知が可能で、非常に多くのアプリケーションで利用されています。

感度と閾値を調整することで、人と物質の区別、さらに近接距離なども変えることができ、様々なアプリケーションへの展開が図られています。

静電容量センサの原理

静電容量センサの基本的な原理は、センサ電極から発する電界により物体が静電誘導を起こし、

センサ電極に静電容量の変化となってあらわれます。

1.センサの構造

大きく分けて2つの検知方式があります。
相互容量式静電容量センサは、2つの電極(エレクトロード)から構成され、平行平板コンデンサを模したトランスファー側とレシーブ側を相互に交番させて、トランスファー側とレシーブ側の間にある物体の静電容量を計測します。
自己容量式静電センサは、1つの電極で構成され、物体が近づくと静電誘導を起こし電荷をチャージします。

それによりチャージされた電荷量を計測します。

2.静電容量の変化の検出

物体が近づくことによって静電容量変化が起こると、センサ内の高感度アナログセンサ回路がこの変化を検出し、さらに不要なノイズ除去を行った後、容量変化量をデジタル値に変換し出力します。
近接距離に応じた変化量を知りたい場合は、デジタル出力値で判断できます。

単純なON/OFF制御であれば閾値を設け、センサ側設定すればON/OFF状態を知ることができます。

3.信号の処理

検出されたアナログ信号をデジタル信号に変換することにより、物体の近接情報や位置情報が得られ、物体がセンサからどれだけ近いか、または触れているかなどの情報が把握できます。

このような原理に基づいて、静電容量センサは物体の近接や直接触れずに、物体の存在や位置を検出することが可能となります。

静電容量センサのメリット

静電容量センサは対象物に触れずに検知できるため、風呂場、トイレ、台所などの水まわりでの使用ができ、腐食リスクが無くメンテナンスフリーと言うメリットがあります。

また対象物に直接触れることなく測定が可能ですので、接触式のセンサと比較するとより衛生的なセンサとしてご利用いただくことが可能です。

静電容量センサの採用事例

1.近接スイッチ

自動ドアのセンサやエレベーターのボタン、自動販売機の選択ボタンなどで使用されています。

物体の近接を検出して動作のトリガーとなる役割を果たします。

2.ジェスチャー認識

デバイスの操作や制御をジェスチャーで行うアプリケーションで利用されています。

手の動きやジェスチャーを検出し、それに対応する操作を実行します。

3.プロックスミティセンシング(SAR)

デバイスが物体に近づいたかどうかを検出するために使用されます。

例えば、スマートフォンを耳に近づけると画面が自動的にオフになるなどの機能で利用されます。

4.照明制御

屋内照明の点灯や消灯を、手の近づきやスワイプジェスチャーによって制御するシステムで使用されています。

省エネルギーや快適性の向上を実現します。

5.自動車の内外装

自動車のドアハンドル、エアコンの制御パネル、ステアリングホイール上のコントロールなど、内外装の操作インターフェースとして使用されています。

6.産業用機器

工業用マシンや装置の操作パネルに組み込まれ、スイッチ等の操作性や耐久性の向上を図っています。

7.セキュリティアプリケーション

セキュリティシステムやアクセス制御システムで、物体や人物の近接を検出してセキュリティを強化するために使用されます。

8.タッチスクリーン

スマートフォン、タブレット、ノートパソコンなどのデバイスで広く使用されています。

指やスタイラスによるタッチ操作を検出し、ユーザーとのインタラクションを実現しています。

これらの例は、静電容量センサが幅広いアプリケーションで使用されていることを示しています。

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当社では、静電容量センサに関して、開発~試作~量産までワンストップ対応が可能です。

また、相互容量方式、自己容量方式、いずれもお客様のアプリケーションに合わせ最適なソリョーションをご提案させていただきます。

一般に、静電容量センサはいかに電極設計を最適化していくか、ノイズ、温度特性など外乱の影響をどのように取り除いていくか、アルゴリズムをどのように組んでいくかなど、多くの課題を抱え開発までの道のりが長く難しいとされています。

静電容量センサに関する豊富な知見と経験を持つアトライズにお任せいただければ責任もってお客様のニーズに応えさせていただきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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