アトライズヨドガワでは、様々な電子製品の開発サポートを行っています。
こちらの記事では、TFT液晶の選定方法についてご紹介いたします。
TFT液晶とは
TFT液晶とはThin Film Transistor Liquid Crystal Displayの略で、薄膜トランジスタを使用するディスプレイや薄型テレビで使用されています。
薄膜トランジスタ(TFT)に電圧を加えると、液晶分子が方向を変えてバックライトの光源を通したり、遮断したりします。
この特性を利用して、Red,Green,Blue色の出力の組み合わせ制御を行い、様々な色表現を可能とし、映像としての出力を可能にしたものがTFT液晶となります。
TFT液晶の選定方法
TFT液晶を選定する際の検討事項としては以下の内容が挙げられます。
▼パネルの種類・方式
一般的に画質・視野角ともTN方式<VA方式<IPS方式の順で良くなっていくと言われています。
ただし、TN方式は応答速度が速いが視野角が狭い、VA方式は黒色の表現が得意で高コントラストだが鮮やかさはIPSに劣る、またIPS液晶は視野角が広く色彩が鮮やですがコントラストが低め、というようにそれぞれの方式で得意・不得意分野があるため、用途に沿った選択を行う必要があります。
▼画面サイズ
画面の大きさは通常43インチ、55インチのようにインチ(1インチ=2.54cm)で表現されます。
この大きさはモニタの対角線の長さの事を表しています。
ただし、同じインチでもモニタのアスペクト比(縦横比)によって縦の長さと、横の長さが若干変動します。
▼応答速度
映像出力信号を受信してから、実際に画面に映像を表示するまでの時間を応答速度といいます。
この数値が小さければ小さいほど、入力機器からの反応が即反映されるので、操作に違和感がなくなります。
▼解像度
画面の画素数、粒子のきめ細かさを解像度といいます。
解像度は640×480、1920×1080、3840×2160といった数字で表現しますが、VGA、FHD、4K QFHDといったアルファベットで表現する場合もあります。
解像度の数値が高ければ高いほど映像をきめ細かく綺麗に表示する事が出来ますが、映像を出力する機器がそのモニタの最大解像度に対応してない場合はモニタ本来の性能を発揮する事が出来ず、映像が拡大されてボヤけるか、画面サイズよりも小さく表示されます。
▼タッチ操作対応可否
TFT液晶モニタの画面表面をタッチしての操作が可能か否かという事項も選定項目に入ります。
タブレットやスマートフォンの画面の場合はタッチ操作が必須となりますが、ノートPCの液晶画面や、デスクトップPCのモニタの場合は一般的に不要となっています。
指によるタッチ操作の認識には、主に抵抗膜厚式と静電容量式があります。
▼接続インターフェース
映像出力機器からの接続方法も選定時の確認事項としては重要です。
液晶モニタの入力端子には、アナログ方式のRGB(D-sub)、デジタル方式のHDMI、DisplayPort、DVI-D方式などがあり、それぞれソケットの形状が違う事から映像出力機器が何を搭載しているかの確認は必須となります。
変換アダプタなどで対応が可能な場合もありますが、映像が突然表示されなくなるなど相性のような問題の発生も見られるため、ネイティブの入出力インターフェースでの接続が安定稼働には望ましいです。
▼リフレッシュレート
画面表示の1秒間の最大表示コマ数がリフレッシュレートとなります。
単位はHzで表示されます。
通常用途では60Hzあれば問題ありませんが、リフレッシュレートが高ければ高いほど視認性が上がり、残像感も減る事から、最近では144Hzや360Hzなどの高スペックのモニタも登場しています。
これは動きの激しいゲームなどで視認性が高い方が有利となるため、ゲーミング用途で選ばれる傾向があります。
こちらも解像度同様、映像出力機器側の性能が対応できていない場合は、高リフレッシュレートのモニタでも低いHzでしか表示が出来ない現象が発生します。
センサ等、非接触デバイスのことなら、アトライズヨドガワにお任せください!
今回は、TFT液晶の選定方法についてご紹介いたしました。
当社では、フィジビリティ検証を通して、お客様のイメージに最適な提案を企画〜開発〜量産までサポートします!
製品事例も多数ございますので、お気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!